映画:汽車はふたたび故郷へ 原題:Chanterapas

『汽車はふたたび故郷へ』が、岩波ホールで公開中です。
監督は、グルジア出身のオタール・イオセリアーニです。

彼の作品は、旧ソ連下で公開禁止でした。そこで彼は、1977年に、フランスへ移住しました。
今回の作品の設定は、彼の人生と重なっています。彼と同じように、主人公である映画監督のニコは、検閲や思想統制を逃れ、フランスへ行き、映画を作ろうとします。


さて、興味深いのは、この映画の原題です。原題は、『Chanterapas』。なんとなく、見おぼえがあるような。。。実は、この言葉、フランス語から生まれたロシア語なんだそうです。
『Chantera pas』と書くと、わかりますよね。『歌う』という動詞の未来形を否定した形です。

 19世紀末、サンクトペテルブルクの裕福な家庭では、子供たちにイタリア歌曲を習わせていたとか。その当時、ロシアの知的階級の人々は、フランス語が話せました。彼らは、子供たちを、『Chantera』(歌うの未来形)と『Chantera pas』(歌うの未来形の否定)というように選別していたと言います。
やがて、この『Chanterapas』は、共通語となり、『役立たず』や、『除外された人』という意味になったそうです。

おもしろいですね。

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